プール熱(アデノウイルス感染症)とは?子どもに多い夏風邪の原因・症状・登園目安を小児科医が解説
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「夏になると目が赤くなる」「プールの後に熱が出た気がする」
そんなお子さまの症状に不安を感じる保護者も多いのではないでしょうか。プール熱は、ヒトアデノウイルスによって引き起こされる「咽頭結膜熱」の通称で、主な症状はのどの痛み・発熱・目の充血です。厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」では、迅速な診察と症状に応じたケアで、お子さまの快復を丁寧にサポートします。この記事では、感染経路・症状の経過・ご家庭での対応・登園のタイミング・受診基準などをわかりやすく解説します。
アデノウイルスってどんなウイルス?
- アルコール消毒が効きにくく、感染力が高くインフルエンザウィルスと同程度とも言われます。
- 咽頭結膜熱(プール熱)や流行性角結膜炎(はやり目)など、いくつかの症状を引き起こします。
プール熱の主な症状と経過
- 潜伏期間は5~7日程度
- 発熱(37~40℃)が4~7日ほど続くことが多い
- のどの痛みや腫れ、首のリンパ節の腫れ
- 結膜炎症状(目の充血・目やに・涙目など)
- 下痢・腹痛・嘔吐などを伴うことも
- 通常、1~2週間程度で自然に回復します
家庭でできるケアのポイント
- 水分補給をこまめに(経口補水液・スープなどがおすすめ)
- 解熱鎮痛剤(アセトアミノフェンなど)で熱や痛みを緩和
- 目の不快感には冷たいタオルや人工涙液で対応
- 加湿や室温調整でのど・目の刺激をやわらげる
- 安静にして、しっかりと睡眠と休養をとる
感染予防と環境衛生
- 手洗い・うがい・咳エチケットを徹底
- タオルや食器の共有を避ける
- プールや施設の衛生管理には次亜塩素酸ナトリウムなどを使用
登園・登校の目安
- プール熱は学校感染症に分類されます
- 症状が消失してから2日以上経過していれば登園・登校が可能です
受診をおすすめするケース
- 周囲の流行や発熱、咽頭痛、目の赤み、下痢など、疑わしい症状があれば、遠慮なく受診してください。
- 夜間や休日は、特にぐったりなどがなければ、必ずしも急ぎではありませんので、平日の通常診療時に受診してください。
- 高熱が続き、ぐったりしている場合は早めに受診してください。
合併症・重症化リスクの注意点
- 誤嚥性肺炎や気管支炎など、呼吸器合併症を起こすことがある
- 高齢者や新生児、免疫抑制状態の方では重症化することも
まとめ
プール熱は感染力が高く、のど・目・熱といった症状を伴う夏風邪のひとつです。ほとんどは自然に回復しますが、脱水や高熱が続く場合は注意が必要です。厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」では、お子さまの症状に合わせた丁寧な診察とサポートを行っております。「夏風邪かな?目も赤い気がする」と感じたら、早めにご相談ください。