子どもの耳あか(耳垢)が気になる保護者の方へ
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「子どもの耳の中が見えにくい」「耳掃除が怖くてできない」「詰まってるかも…」といったお悩みは多く寄せられます。実は耳あかは自然に溜まり、耳を守る大切な役目があります。詰まりすぎるとトラブルの原因にもなり得ますが比較的まれで、過度な自宅での耳掃除がかえって危険とも言われています。
耳あか(耳垢)って何?その役割とは
耳垢は、耳の中(外耳道)にある耳垢腺という部分から分泌される成分と、皮膚の垢やほこりなどが混ざってできたものです。乾いたタイプと湿ったタイプがあり、体質や人種によって異なります。耳垢には、外耳道を保護したり、細菌やホコリの侵入を防ぐ働きもあるため、ただの汚れではなく、皮膚を保護し、水や細菌の侵入を防ぐ天然のバリアとして機能しています。
ご家庭での耳掃除は必要?
基本的に、耳垢は自然と外に出てくる仕組みになっています。
- 無理に綿棒や耳かきで奥まで掃除しない
- 入浴後に外から見える範囲を綿棒などで軽くふき取る程度でOK
- 月1〜2回程度のケアで十分
お子さまの耳の中はとても繊細なので、過度な耳掃除はかえって傷や炎症の原因となることがあります。
耳垢栓塞(じこうせんそく)とは?
耳垢が多量にたまり、外耳道をふさいでしまっている状態を「耳垢栓塞(じこうせんそく)」といいます。聞こえにくさの原因となることが小児でもまれに見られます。このような場合は、耳鼻科で必要に応じて耳垢をやわらかくする薬剤を使ったり、専用の器具で丁寧に取り除く処置を行うことがありますが、ヒトには耳垢を自然に排泄する機能(自浄作用)が備わっており、多少の耳垢は除去の必要はなく、自宅で拭き取る程度のケアでもここまでになることは少ないと言われています。
こんなときは受診をおすすめします
以下の場合は受診をおすすめします。
- 耳垢で耳穴が完全にふさがっている
- 聞こえづらそう
- 自宅ケアで出血した
「耳そうじをしていたら出血した」「聞こえがわるそう」などの不安があれば、お気軽にご相談ください。耳鼻科受診が必要な際はご案内させていただきます。
まとめ
子どもの耳垢は自然な現象ですが、ご家庭での過度な掃除がトラブルを引き起こすこともあります。ご家庭では拭き取る程度に留めましょう。当院でも中耳炎が疑われるお子さんには耳垢を鼓膜が見える程度に除去する場合があります。お子さまの耳垢について気になる方は、「大谷地のびやか子どもクリニック」までお気軽にご相談ください。