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先生のおはなし

2025.06.18

手足口病(夏風邪)ってどんな病気?夏に多い子どものウイルス感染症の症状・登園の目安

手足口病(夏風邪)の症状・特徴・登園の目安をわかりやすく紹介

「手や足、口の中にブツブツが…」「のどが痛そうでご飯を嫌がる」
そんなお悩みを抱える保護者の方は少なくありません。手足口病は、その名前の通り手・足・口に水疱性の発疹が出るウイルス感染症で、多くは軽症ですが、口の痛みや発熱で食事や水分がとれなくなることもあります。

厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」では、手足口病の症状や経過を丁寧に確認し、必要に応じて適切な対応とケアのご提案を行っています。

保護者の方が安心して見守れるよう、わかりやすくサポートいたします。原因・症状・家庭でのケア、受診の目安や登園のタイミングなど、保護者の方が知りたい情報をわかりやすくまとめています。

手足口病とは?

手足口病は、乳幼児を中心に流行するウイルス感染症で、口の中・手のひら・足の裏などに水ぶくれ状の発疹が出るのが特徴です。
発症の多くは5歳以下ですが、保育園・幼稚園などで集団生活をするお子さまに特に多く見られます。原因となるウイルスには複数の型があり、主に「コクサッキーウイルスA16型」や「エンテロウイルス71型」などのエンテロウイルス属によって引き起こされます。
ウイルスの型によっては、発熱や症状が強く出ることもあります。毎年初夏から夏にかけて(6~8月頃)流行し、飛沫感染・接触感染・糞口感染など複数の経路で感染が広がります。特にトイレやおむつ交換、共用のおもちゃ・タオルなどを介した感染が多く、家庭内や保育園での広がりに注意が必要です。

また、一度かかったあとでも、型が異なれば再感染することがあるため、何度もかかるお子さまもいます。

潜伏期間

感染してから症状が出るまでの期間は一般的に 3〜7日 です。その間は無症状ですが、周囲に感染させる可能性があります。

主な症状

症状 内容・特徴
発熱 37〜39℃程度の発熱が見られることが多い
のど・口の痛み 口内に水疱ができ、飲食が困難になることがあります
手・足・口の水疱性発疹 小さくて痛みのある水ぶくれ状の発疹が出ます
全身倦怠感 元気がなかったり、ぐったりしている傾向があります
発疹の拡大 ひざ、おしり、耳の後ろに波及することも
爪の自然脱落 発症後数週間で爪が剥がれることがあります(まれ)

受診の目安

発熱、手足の発疹など、疑わしい症状があれば当クリニックまでお気軽にご相談ください。

感染経路

  • 飛沫感染:咳やくしゃみで広がる
  • 接触感染:発疹や唾液に触れた手や玩具を介して
  • 糞口感染:便から口へ(おむつ交換時など注意が必要)

感染予防のポイント

  • 手洗い・うがいを丁寧に行う
  • おむつ交換後は手洗いを徹底
  • タオル・食器の共用を避ける
  • おもちゃやドアノブなどの定期消毒を心掛ける

治療方法

解熱鎮痛剤の使用

発熱やのどの痛みには、アセトアミノフェンやイブプロフェンなどの解熱鎮痛剤を使用することで、お子さまのつらさを和らげます。

脱水予防

水分や食事がとれない場合は、脱水症状に注意が必要です。こまめな水分摂取を促し、症状が重い場合は医療機関での点滴などの対応が必要となることもあります。

二次感染への対応

まれに手足口病の発疹部分から細菌感染を併発することがあります。その場合には、医師の判断で抗菌薬を使用することもあります。

ご家庭でできるケア

水分・食事の工夫

冷たくてやわらかい食べ物(ゼリー、スープ、プリンなど)を少量ずつ与えることで、のどや口内の痛みがあるお子さまでも摂取しやすくなります。

口腔ケア

塩水うがいや、ぬるま湯を口に含ませるなどして、口の中を清潔に保ちましょう。痛みが強い場合は無理をせず、できる範囲で行います。

皮膚ケア

発疹の部位はなるべく刺激しないようにし、清潔を保ちましょう。汗や汚れが気になる場合はぬるま湯でやさしく流し、必要に応じて非ステロイド系の保湿剤や軟膏を使用します。

休養と睡眠

体力の回復を助けるため、十分な睡眠と安静な環境を整えてあげましょう。日中も無理に動かさず、静かに過ごせるよう配慮します。

登園・登校の目安

  • 発熱やのどの痛みがなく、食事や活動ができれば登園・登校は可能です
  • 発疹だけが残っている状態では感染力が低く、登園・登校に支障はありません。

なお、プール活動については症状の程度や園・学校の方針によって制限される場合があります。体調を見ながら、事前に医師や施設にご相談いただくのが安心です。

最後に

手足口病は小児によく見られる夏風邪の一つで、多くの場合は自然に回復しますが、口内炎や発熱によって食事・水分がとれないケースでは注意が必要です。
厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」では、お子さま一人ひとりの状態に応じた丁寧な診療とアドバイスを行っております。「手や足に発疹が出ている」「元気がない」など気になる症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

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