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先生のおはなし

2025.09.02

5歳から推奨される予防接種|MRワクチン接種スケジュールについて

5歳から推奨される予防接種を案内するイラストバナー。

「MRワクチンって2回目が必要なの?」
「5歳で接種する予防接種って何があるの?」
「副反応が心配…」
そんな疑問や不安をお持ちの保護者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。

厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」では、5歳前後のお子さんの予防接種についても、わかりやすく丁寧にご案内しています。
今回は、MRワクチンをはじめ、5歳から推奨される予防接種の種類や接種スケジュール、副反応について、小児科医の視点から詳しくご紹介いたします。

5歳のお子さんが受けるべき予防接種の種類

5歳は、小学校入学を控える大切な時期であり、受け忘れてはいけない予防接種があります。この時期に推奨される主要なワクチンは、感染力の強い麻しん・風しんを予防するMRワクチン(麻しん・風しん混合ワクチン)です。この記事では、5歳のお子さんが札幌市厚別区内の小児科で受けるべき予防接種の種類、それぞれの重要性、接種スケジュール、そして気になる副反応について、厚生労働省や日本小児科学会の最新情報を基に詳しく解説します。大切なお子さんをVPD(ワクチンで防げる病気)から守るために、ぜひこの記事をご参考にしてください。

MRワクチン(麻しん・風しん混合ワクチン)

MRワクチンは、麻しんと風しんという感染力の非常に強い病気を予防するための混合ワクチンです。これらの病気は、肺炎などの重篤な合併症を引き起こすことがあります。世界中で麻しんの流行が問題となっており、ワクチン接種率の低下が大きな要因とされています。お子さんの健康を守るだけでなく、周囲への感染拡大を防ぐためにも、接種が強く推奨されます。

接種スケジュール

MRワクチンは、合計2回の接種が必要です。
1回目:1歳になったら速やかに接種します。
2回目:小学校に上がる前(就学前1年間)に接種を行います。5歳のお子さんはこの2回目の接種時期に該当することが多いです。

特例措置

令和6年度(2024年度)に2回目の接種対象となるお子さん(2018年4月2日~2019年4月1日生まれ)で、ワクチンの偏在などの理由で接種できなかった場合、令和7年4月1日から令和9年3月31日までの2年間、接種対象期間を超えても定期接種として接種が可能になる場合があります。詳細はお住まいの自治体にご確認ください。

副反応と注意点

発熱
接種当日の夜から翌日朝にかけて起こることが多く、生後2か月の初回接種では3~5%程度、2回目以降の接種では10%程度の患者さんにみられます。高熱が出ることもありますが、半日程度で自然に下がることが多いです。発熱のみで全身状態に問題がなければ様子を見ても大丈夫ですが、活気がない、泣き声が弱々しい、哺乳量が少ない、おしっこが少ないなどの症状があれば、早めに小児科を受診してください。

接種部位の局所反応(赤み、腫れ、しこり)
軽度のものは50%程度、目立つものは10~20%程度の患者さんにみられます。接種当日夜から翌日が多いですが、数日後に出ることもあります。通常は治療不要で数日以内におさまりますが、1か月程度しこりが残ることもあります。二の腕全体が腫れるなど、腫れがひどい場合は小児科を受診しましょう。

重篤なアレルギー反応(アナフィラキシー)
起こる可能性は10万分の1以下とごく稀ですが、接種後15分以内(遅くとも30分以内)に起こることが多く、早急な治療が必要です。

副反応があった場合の接種対応
原因となったワクチン(アレルギー反応や腸重積の場合)を除き、次の予防接種は通常通り進めて問題ありません。

おたふくかぜワクチン(任意接種)

おたふくかぜワクチンは、耳下腺が腫れるおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)を予防します。おたふくかぜは軽症とされていますが、髄膜炎や髄膜脳炎、難聴などの合併症に注意が必要です。特に日本では、おたふくかぜワクチンは任意接種ですが、日本小児科学会では2回接種を推奨しており、2回目はMRワクチンと同時期(5歳以上7歳未満で小学校入学前の1年間)の接種が推奨されています。

接種スケジュール

1回目:1歳になったら接種を開始します。
2回目:5歳以上7歳未満で、小学校入学前の1年間にMRワクチンと同時期での接種が推奨されます。

費用について

おたふくかぜワクチンは任意接種ですが、札幌市では1回目のみ一定額の補助があり、2回目は自費での接種となります。

その他、日本小児科学会が5歳ごろに自費での接種を推奨しているワクチン

不活化ポリオ(IPV)

5種混合ワクチンに含まれており、1歳までに4回定期接種がありますが、就学前の抗体低下が懸念されています。ポリオ(急性白髄炎)は脊髄性小児麻痺ともよばれ、小児に麻痺を起こすことで知られています。

追加接種:5歳以上7歳未満を目安に

3種混合ワクチン(百日咳の予防)

こちらも5種混合ワクチンに置き換わり、接種機会は減っていますが、百日咳の抗体価の減少が懸念されており、百日咳の単独のワクチンが現状ないため、3種混合ワクチンの自費での接種が推奨されています。

追加接種:5歳以上7歳未満を目安に
※11歳から12歳で接種する二種混合の代わりに自費で接種することも推奨されています。

5歳のお子さんの予防接種:よくあるご質問

Q1. 複数のワクチンを同時に接種しても大丈夫ですか?

はい、大丈夫です。日本小児科学会は、複数のワクチンを同時接種しても、それぞれのワクチンの有害事象や副反応の頻度が上がることはないと明言し、原則として同時接種を推奨しています。同時接種は、推奨期間に必要な予防接種を早く済ませて病気から子どもを守る可能性を高めるだけでなく、保護者の方の通院負担も軽減されます。世界では生後2ヶ月の赤ちゃんに6種類のワクチンを同時接種することも一般的です。

Q2. 予防接種の副反応が心配です。どうすればよいですか?

予防接種後に発熱や接種部位の赤み、腫れなどがみられることがありますが、これらは体が免疫を作る過程で起こる自然な反応であり、健康被害ではありません。重篤な副反応は非常に稀です。
お子さんの様子を注意深く観察し、発熱だけで元気がある場合は、夜間でもご自宅で様子を見ていただいて構いません。
しかし、活気がない、泣き声が弱々しい、哺乳量や哺乳力が普段より少ない、おしっこが少ない、または接種部位の腫れがひどいなどの症状が見られる場合は、早めに札幌市厚別区の小児科を受診してください。心配な時は、夜間や休日でも「子ども医療電話相談事業(#8000)」を利用して、小児科医や看護師に相談することも可能です。

Q3. 接種期間を過ぎてしまったらどうすればいいですか?

予防接種のスケジュール通りに進めることが最も理想的ですが、体調を崩したり、うっかり接種期間を過ぎてしまったりすることもあるかもしれません。発熱などの副反応があっても、次回の接種には問題ないことがほとんどです。副反応を恐れて予防接種を行わない方が、お子さんの健康にとってデメリットが大きくなることが一般的です。もし接種期間を過ぎてしまった場合は、お早めにご相談ください。

当院での予防接種について

大谷地のびやか子どもクリニックでは、感染症の患者さまと接触する機会を減らし、より安心して予防接種を受けていただけるよう、毎週火曜日・金曜日の14:00〜15:00に専用の時間帯を設けています。
ワクチンの在庫状況により、当日接種が可能な場合もございますが、スムーズなご案内のため、できる限りお電話または受付にて事前のご予約をお願いいたします。
接種対象のワクチンやスケジュールの詳細は、予防接種のご案内ページをご覧ください。

アクセス

当院は地下鉄東西線「大谷地駅」5番出口直結のビル内にあります。屋上には20台分の駐車場も完備しており、お車での通院にも便利です。
厚別区大谷地をはじめ、清田区・白石区・豊平区・江別市・北広島市など、近隣地域からも多くの患者さまにご来院いただいています。

最後に

5歳のお子さまにとって、MRワクチンを中心とした予防接種は、小学校入学前の大切な準備のひとつです。札幌市厚別区の「大谷地のびやか子どもクリニック」では、保護者の皆さまの不安に寄り添いながら、安心して予防接種を受けられるようサポートしています。
接種のタイミングなどでお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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