WEB予約はこちら LINEはこちら Instagramはこちら

先生のおはなし

2025.11.15

子どものインフルエンザ|症状・合併症・予防と接種(注射/フルミスト)

子どものインフルエンザについて解説する大谷地のびやか子どもクリニックの案内画像

札幌市厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」院長の藤本隆憲です。
子どもが「高い熱が出た」「ぐったりしている」など、さまざまな症状をきたす感染症のインフルエンザは、早めの見極めと予防がとても大切です。札幌市厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」では、予防接種から受診の目安まで、保護者の方が知りたいポイントをわかりやすくご案内します。

インフルエンザとは?症状と子ども特有のリスク

インフルエンザの主な初期症状

・38℃以上の高熱
・悪寒、全身の倦怠感
・頭痛
・関節痛や筋肉痛
・咳、鼻水、鼻づまり、のどの痛み
・腹痛、嘔吐・下痢
・結膜炎(目の充血や痛み)

すぐに受診を検討すべき症状(重症化のサイン)

・息苦しそうにしている
・水分がとれず脱水が心配
・排尿が極端に少ない
・呼びかけへの反応が鈍い
・嘔吐や下痢の症状がおさまらない
・うわごとを言う
・けいれんを起こした

大人との違いと、子どもがかかりやすい理由

・毎年ウイルスが少しずつ変化し、免疫が未熟な小児は影響を受けやすい。
・保育園・幼稚園・学校など集団生活で広がりやすい。
・一気に高熱が出やすく、ぐったりしやすい。

合併症のリスク(注意が必要です)

・インフルエンザ脳症
・肺炎/細気管支炎
・中耳炎(特に低年齢で多い)
・熱性けいれん
※高熱時は変化に気づきやすいよう、こまめに様子を観察しましょう。

熱は何日くらい続くの?

インフルエンザにかかると、突然の高熱と強いだるさが現れます。多くの場合、発熱から2~3日で体温は38〜39℃以上となり、その後はおよそ5日以内に解熱していきます。ただし、一度熱が下がっても再び高熱が出るケースもあるため、経過をしっかり観察することが大切です。

インフルエンザの潜伏期間と感染経路

潜伏期間

インフルエンザウイルスが体に入ってから症状が出るまでの潜伏期間は、およそ1〜5日とされています。発症してからもしばらくは体外にウイルスが出続け、特に発症後5日間は感染させる力が強いため、周囲への配慮が必要です。

感染経路

飛沫感染

患者さんの咳やくしゃみ、会話などで飛び散った飛沫を吸い込んだ時

接触感染

患者さんの鼻水や唾液などがついた手や物(ドアノブ、手すり、おもちゃなど)を介して、口・鼻・目からウイルスが入った時

近距離での濃厚接触

抱っこや顔を近づけて話すなど、距離が近い状況での接触

空気中の微細な飛沫核

まれに、咳やくしゃみで出た微粒子が空気中に漂い、それを吸い込むことで感染することもあるとされています(換気不足の室内などで注意が必要)

インフルエンザを予防するには|ワクチン接種(注射型・フルミスト)

注射型(不活化ワクチン)

対象

生後6か月以上

回数

13歳未満は2回接種(流行前に完了を推奨)

特徴

皮下に接種し、発病予防と重症化予防に役立ちます

副反応

注射部位の赤み・腫れ・痛み、発熱や倦怠感など(多くは軽度で自然に改善します)

フルミスト(経鼻生ワクチン)

対象

2~18歳

回数

通常1回接種

特徴

注射針を使わず専用スプレーで鼻に投与するため、注射が苦手なお子さんも安心

副反応

鼻づまり・鼻水・発熱・だるさなど(多くは軽度で自然に改善します)

接種スケジュールの目安

・注射型は、流行前に2回接種を終えておくと安心です(例:11月末までの完了を目安)。
・フルミストは通常1回。対象年齢・体調を確認のうえで計画しましょう。

同時接種・接種間隔について

・注射の生ワクチン同士(例:MR、水痘、BCGなど)は27日以上あける。
・上記以外の組み合わせ(不活化ワクチンや経口生ワクチンなど)は、前回からの間隔に関わらず接種可能。
・体調が万全な日に受けることが何より大切です。迷うときはご相談ください。

日常生活でできる予防

手洗い

帰宅時・食事前・トイレの後はていねいに。

咳エチケット

咳やくしゃみは口と鼻をおさえる。

室内環境

乾燥を防ぎ、適度な湿度(目安50~60%)を保つ。

人混みの回避

流行期は外出を必要最低限にする。

休養と栄養

規則正しい生活で抵抗力を整える。

治療とご自宅でのケア・受診の目安

抗インフルエンザ薬について

ウイルス増殖を抑えるお薬を、必要に応じて医師が判断して使用します。解熱剤はアセトアミノフェンの使用が基本です(自己判断での市販薬は避け、指示に従ってください)。

ご自宅でのケア

水分補給

経口補水液などでこまめに。

安静

高熱時は無理をさせず休ませる。

観察

呼吸の速さ、機嫌、食事・水分のとり方、尿の回数などをチェック。

こんなときはすぐに受診をしてください

・高熱が続く/ぐったりしている/水分がとれない
・呼吸が苦しそう、顔色が悪い、意識がもうろう
・けいれんがみられた、といった緊急性の高いサイン
・夜間・休日で迷うときは「#8000(子ども医療電話相談)」もご活用ください。

登園・登校の目安

一般的には、解熱してもすぐには登園・登校できません。地域や園・学校の基準に従い、再開は体調の回復を確認してからにしましょう。詳しくは医師・園・学校へご相談ください。

当院でのインフルエンザ予防接種について

予防接種の体制

当院では、お子さまが安心して予防接種を受けられるよう、様々な配慮をしております。一般の感染症患者さんとの接触を避けるため、予防接種専用時間(火・金曜日の14:00~15:00)を設けております。この時間帯を利用して、お子さまを感染リスクから守りながら、落ち着いて接種を受けていただけます。

予約方法について

注射型ワクチン

WEB予約または来院時に予約受付しています。
※他のワクチンと異なり、皮下注射のインフルエンザワクチンは電話による予約受付は行っておりませんので何卒ご了承ください。

フルミスト(経鼻ワクチン)

在庫に限りがあるため、完全予約制です。WEB予約には対応しておりませんので、ワクチン専用ダイヤル(070-9017-7250)へお電話ください。

▶ 予防接種(ワクチン)ページはこちら

当院へのアクセス

大谷地のびやか子どもクリニックは、札幌市厚別区大谷地にあります。
地下鉄東西線「大谷地駅」に直結しており、5番出口から直接ビル内に入っていただけます。悪天候の日でも、濡れることなくスムーズにお越しいただけます。
また、お車でお越しの保護者の方のために、屋上には20台分の駐車場も完備しており、通院に大変便利です。
厚別区大谷地にお住まいの方はもちろん、清田区、白石区、豊平区、江別市、北広島市など、近隣地域からも多くの患者さまにご来院いただいております。札幌市厚別区で小児科をお探しの際は、ぜひ当クリニックをご利用ください。

流行前の準備と、迷ったら相談を

インフルエンザは、重症化すると脳症や肺炎など命に関わる合併症を引き起こすことがあります。予防接種は、そのリスクを減らすために欠かせない大切な手段です。流行が本格化する前に、計画的に接種を済ませておくことをおすすめします。当院では、注射型の不活化ワクチンに加え、針を使わずに鼻から投与するフルミスト(経鼻ワクチン)にも対応しています。注射を嫌がるお子さまにとって痛みの少ない選択肢となり、2歳~18歳の方が対象です。フルミストは在庫に限りがあり完全予約制のため、ご希望の方は早めにお問い合わせください。
札幌市厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」は、小児科専門医として、お子さまと保護者の皆さまの不安に寄り添い、丁寧な説明と安全な医療を提供いたします。「熱がなかなか下がらない」「ぐったりしている」など不安な症状があるときはもちろん、インフルエンザワクチン接種に関するちょっとした疑問でも遠慮なく当院までお気軽にご相談ください。

TOPへ戻る © 大谷地のびやか子どもクリニック