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先生のおはなし

2025.06.05

子どもが喘息かも?気になる咳やゼーゼー音…受診の目安と家庭での工夫

子どもが夜になると咳き込んだり、走ったあとにゼーゼーと苦しそうな息をしたり…。そんなとき、「これって風邪?それとも喘息なのかな…」と心配になる方も多いのではないでしょうか。小児喘息(気管支喘息)は、子どもに多い呼吸器の病気の一つで、気道が慢性的に炎症を起こし、ちょっとした刺激で咳や呼吸の苦しさが出る状態です。放っておくと生活に支障が出ることもあるため、早めに気づいて適切なケアをしていくことが大切です。
この記事では、札幌市厚別区大谷地の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」より、子どもの喘息について、初期症状の見分け方や受診の目安、日常生活での注意点についてわかりやすくご紹介します。

小児喘息ってどんな病気?

小児喘息は、風邪とは異なり気道の過敏性が続く慢性疾患です。風邪をきっかけに発症したり、アレルギー体質と関係していることもあります。

以下のような症状がよく見られます。

  • 夜間や明け方に咳が続く
  • 息を吐くときに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする(喘鳴)
  • 呼吸が浅く、速くなる
  • 走ったあとや季節の変わり目に咳が強くなる
  • 風邪のあと、咳だけが2週間以上続く
  • 笑ったり泣いたあとに咳き込みやすい

本人が「息苦しい」と言えない年齢のうちは、保護者の方の観察がとても大切になります。

受診の目安は?こんな症状があればご相談ください

次のような症状が続く、または繰り返している場合は、小児科を受診してご相談ください。

  • 夜間に咳き込んで眠れない
  • 息を吐くときにゼーゼー、ヒューヒューと音がする
  • 呼吸が速く、胸や肩で苦しそうに息をしている
  • 顔色が悪い、ぐったりしている
  • 走ったあとや気温の変化で咳が出やすい
  • 同じような症状を何度も繰り返している
  • ご家族に喘息やアレルギー体質の方がいる

小児喘息は、1回の症状や受診で診断がつかないことも多く、咳がひどくなるその他の疾患である場合もあります。「いつもの咳と違うな」と感じたら、一度早めに受診してご相談下さい。

日常生活で気をつけたいこと(喘息の診断がついてから)

喘息は、日々の生活習慣や環境によって症状の安定度が大きく変わります。以下のような工夫が予防につながります。

ハウスダスト・アレルゲン対策

  • カーペットやぬいぐるみを控える
  • 布団やシーツをこまめに洗濯・掃除
  • 空気清浄機や加湿器を活用する

季節の変わり目や感染症対策

  • インフルエンザや風邪をきっかけに発作が出ることがあるため、手洗い・うがい・睡眠をしっかりと
  • 気温差に注意し、マフラーや上着で調節を
  • 抗アレルギー薬内服、自宅での吸入を毎日忘れずに行う(これらの定期処方がある場合)

運動について

基本的に、発作が落ち着いていれば運動は制限せずにOKです。ただし運動後に咳嗽がひどい場合は、定期の内服、吸入薬の調節が必要なこともありますので、受診の際にご相談ください。

夜間・休日に発作が起きたときは?

夜中や休日に急に咳がひどくなったり、呼吸が苦しそうなときは判断に迷いますよね。まずは次のような症状があるか確認してみてください。

  • 息を吐くときにゼーゼー、ヒューヒューしている
  • 呼吸が苦しくて会話ができない
  • 肩や胸の筋肉を使って呼吸している(努力呼吸)
  • 唇や顔色が青っぽく見える
  • いつもより呼吸の回数が明らかに多い
  • 横になれず、座っていないと息ができない

こうした様子が見られた場合は、夜間や休日でも医療機関への受診をお勧めします。。
一方で、症状がはっきりしない、受診したほうがよいか判断に迷うという場合には、「#8000(小児救急電話相談)」をご活用ください。こちらは夜間(19時〜翌朝8時)に開設されている相談窓口で、小児科医や看護師が状況を伺いながら、受診の必要性や家庭での対応について助言を行っています。

まとめ

子どもの喘息は、早く気づいて適切な対応をすることで、発作を予防しながら元気に日常を過ごせるようになります。「ただの咳かな?」と思っていても、咳が続いたり、ゼーゼーといった音が聞こえるときは、ぜひ一度ご相談ください。
大谷地のびやか子どもクリニックでは、小児喘息の診察・治療はもちろん、ご家庭でのケアについても丁寧にサポートしています。子どもの喘息についてお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。

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