子どもの喘息(小児喘息)でお困りの保護者さまへ
札幌市厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」院長の藤本隆憲です。
子どもの喘息(小児喘息)は「気道の慢性炎症」により、わずかな刺激でも咳や息苦しさ(ゼーゼー・ヒューヒュー)が出やすくなる病気です。風邪が長引いているだけと思って様子を見ているうちに、夜間や明け方に強まって睡眠や登園・登校に支障しやすいのが特徴です。札幌市厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」では、小児喘息の診断・治療・環境改善のアドバイスまで一貫してサポートしています。初めての方も、まずは不安や疑問をご相談ください。
小児喘息とは?風邪との違いと原因
小児喘息(小児ぜん息)とは
小児喘息は、一時的な風邪とは異なり、空気の通り道(気管支など)に慢性的な炎症が続く病気です。炎症が続くことで気道が敏感になり、ほこりや気温の変化などわずかな刺激でも過剰に反応してしまうのが特徴です。喘息の子どもの気道は、症状が出ていないときでも炎症によって少し狭くなっています。この炎症と過敏性が重なると、気道がさらに収縮し、「ゼーゼー」「ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や、咳、息苦しさを伴う「発作」を繰り返します。
風邪との違いと症状の特徴
小児喘息は、風邪とはまったく異なるメカニズムで起こる「慢性の気道炎症」です。風邪は一時的な感染症で自然に治ることが多い一方、喘息は症状がなくても炎症が続くため、長期的な治療が必要です。
| 項目 | 小児喘息の特徴 | 風邪(かぜ)の特徴 |
|---|---|---|
| 病態 | 気道の炎症と過敏性が慢性的に持続する疾患 | ウイルスなどによる一過性の感染症 |
| 症状の変動 | 夜間・明け方に悪化しやすく、日中は軽く見えることがある | 一日を通して症状が出るが、夜間特有の悪化は少ない |
| 主な症状 | ゼーゼー・ヒューヒュー(喘鳴)・息苦しさ・咳が続く/咳だけの喘息もあり | 鼻水・のどの痛み・発熱など、上気道炎が中心 |
| 乳幼児のサイン | 泣く・ぐずる・不機嫌になるなど、苦しさを行動で示すことがある | 症状を言葉で伝えやすい年齢であれば自覚的に訴える |
夜間や明け方の咳は喘息が隠れている場合もあります。「昼間は元気だから大丈夫」と思わず、夜の様子にも注意を向けましょう。
小児喘息の主な原因ときっかけ
喘息の明確な原因はまだ解明されていませんが、生まれ持った体質(遺伝的要因)と環境要因の両方が関係していると考えられています。特に乳幼児期は気道が細く、外的刺激に弱いため、発作を起こしやすい傾向があります。
ウイルス感染(風邪)
小児喘息では、風邪などのウイルス感染がきっかけで発作が起こることが多く見られます。 「いつもの風邪と違ってゼーゼー、ヒューヒューしている」ときは注意が必要です。
アレルギー体質・アレルゲン(刺激物質)
ハウスダスト、ダニ、花粉、ペットの毛やフケなどが代表的です。家族にアレルギー体質がある場合は、発症のリスクが高まります。
刺激物・環境因子
タバコの煙(受動喫煙)は気道炎症を悪化させる最大の要因の一つです。そのほか、カビ・排気ガス・工場の煙・たき火・強いにおいなども誘発します。
温度・気圧の変化
季節の変わり目や台風・低気圧など、気温や気圧の変動で発作が起きやすくなります。特に秋・春先は注意が必要です。
運動・ストレス・疲労
激しい運動によって冷たい空気を吸い込むと気道が刺激され、咳が出やすくなります(運動誘発喘息)。睡眠不足やストレスも発作の引き金になることがあります。
小児喘息の主な症状|夜間の咳や「ゼーゼー音」は要注意
小児喘息では、咳や呼吸音の異常など、風邪に似た症状から始まることが多く、初期は「ただの風邪かな?」と見過ごされるケースも少なくありません。しかし、風邪と違って一定のパターン(時間帯・季節・行動)で症状が現れるのが特徴です。
小児喘息によく見られる症状
咳が長く続く(特に夜間・明け方)
日中は落ち着いていても、寝る前や夜中に強く咳き込むことが多く見られます。眠れないほどの咳は、喘息の初期サインのひとつです。
息を吐くときに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音がする(喘鳴)
呼吸時に聞こえる笛のような音は、気道が狭くなっている証拠です。特に走ったあとや笑ったあとに症状が出る場合は注意が必要です。
呼吸が浅く、速くなる/息苦しそうにしている
肩や胸を大きく使って呼吸する「努力呼吸」や、胸がペコペコへこむ「陥没呼吸」が見られることがあります。
顔色が悪い・ぐったりしている
酸素が十分に取り込めていない状態を示すサインです。すぐに受診しましょう。
咳だけの喘息(咳嗽(がいそう)型喘息)
喘鳴がなくても、咳が2週間以上続く場合は喘息の可能性があります。成人に多く小児では比較的まれですが、特に発熱もなく咳だけが慢性化する場合は咳喘息の診断となる場合があります。
乳幼児の場合は「行動の変化」にも注目
小さなお子さんは「息苦しい」「苦しい」と言葉で訴えられません。次のような行動の変化が見られたら、喘息発作を伝えている可能性があります。
- 咳が強く夜中に何度も起きる/眠りが浅い
- 咳が強く食欲が落ちている
言葉にできない分、行動が“苦しさのサイン”になります。「機嫌が悪い」「眠れない」だけでも、背景に喘息の可能性があります。
喘息の発作が起きやすいタイミング
| 状況 | 発作が起きやすい理由 |
|---|---|
| 夜間・明け方 | 自律神経の変化で気道が収縮しやすい |
| 季節の変わり目 | 気温・湿度の差で炎症が悪化しやすい |
| 運動後・冬の外出時 | 呼吸による換気が多くなったり、冷たい空気を大量に吸い込む事が気道の刺激となる。 |
喘息の強い発作のサイン|夜間・休日の緊急対応の目安
夜中や休日は、小児科が閉まっていて「受診すべきか、もう少し様子を見てよいのか」判断に迷いやすい時間帯です。そんなときこそ、重い発作のサインを見逃さないことが大切です。次のような症状が見られる場合は、夜間・休日でもためらわずに医療機関を受診するか、「#8000(小児救急電話相談)」へ早めに相談してください。
呼吸するとき、小鼻がピクピク大きく開く(鼻翼呼吸)、胸がペコペコへこむ(陥没呼吸)
唇が白い、または青紫色になっている
横になれず、座っていないと呼吸できない、眠れない
会話が途切れるほど息苦しい、ぼんやりしている/興奮している
小児喘息の診断と検査
小児喘息は、判断するのが難しい病気です。特に乳幼児では「咳が長引く」「夜に苦しそう」といった表面的な変化からだけでは、喘息かどうかを正確に見分けられません。一度のエピソードや受診では診断が難しいことも多く、当院では、問診・診察に加えて、検査による「見える化」を行い、原因や重症度を丁寧に確認しています。
問診・聴診での確認
まずは、症状の出る時間帯や頻度、家族のアレルギー歴、生活環境などを詳しくお聞きします。診察では、呼吸の音(ゼーゼー・ヒューヒューなどの喘鳴)や胸の動きを確認し、発作の程度を判断します。とくに夜間や明け方の咳の有無、運動後の症状などは、診断の重要な手がかりとなります。
ピークフロー(息の吐く強さ)の測定
当院では、4〜5歳以上のお子さんでは、息を吐く強さ(ピークフロー)を測定します。これは、気道がどれくらい狭くなっているかを数値で把握できる簡単な検査で、日常生活の中でも状態の変化を確認する指標になります。
- 息を勢いよく吐いて、呼気のスピードを測定
- 数値の低下=気道が狭くなっているサイン
- ご家庭でも測定でき、発作予防や治療効果の確認に役立ちます
指先採血によるアレルギー検査
喘息の多くにはアレルギーが関わっています。当院では、指先から少量の血液で行うアレルギー検査機器「ドロップスクリーンA-1」を導入しており、お子さんの負担を最小限にしながら、原因となるアレルゲンを特定できます。
ダニ・ハウスダスト・花粉・ペットなど、複数項目を同時に測定可能
結果をもとに、ご家庭での環境対策や治療方針を立てます
「どんな時に症状が出やすいか」を記録しておくと、より正確な評価ができます
これらの情報を組み合わせて、「喘息の可能性が高いかどうか」、「どの程度の重症度か」、「どんな治療を始めるのが最適か」を総合的に判断します。
小児喘息の治療について
小児喘息は、発作が出ているときだけ治す病気ではありません。気道の炎症を日常的にコントロールし、発作を起こしにくい状態を保つ「長期管理」が治療の中心です。当院では、症状や年齢に応じて最適な治療法を組み合わせ、お子さんも保護者の方も無理なく続けられる治療を目指しています。
長期管理治療(毎日の炎症コントロール)
喘息の気道炎症は、症状がないときでも続いています。そのため、発作が起きてからではなく、毎日続ける治療(コントローラー治療)が大切です。
主に使用されるのは以下の薬剤です。
吸入ステロイド薬(ICS)
炎症を直接抑える最も基本的な治療薬。毎日吸入することで、発作を予防します。正しい吸入方法を身につけることで、効果を最大限に発揮できます。
ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)
飲み薬タイプの抗炎症薬で、乳幼児にも使いやすいのが特徴です。花粉症などのアレルギー症状にも効果があります。
吸入補助器具(スペーサー)の活用
吸入が苦手なお子さんでも薬がしっかり届くよう、年齢や症状に合わせた器具を使用します。
アレルギーへの治療(原因の根本にアプローチ)
喘息の多くはアレルギー体質が関係しています。当院ではアレルゲン(原因物質)検査の結果に基づいて、生活環境の調整と薬物治療を組み合わせて行います。
- ダニ・ハウスダスト対策(寝具・掃除・空気清浄機など)
- 花粉やペットなど、季節や環境に合わせたアドバイス
成長に合わせた治療の調整
お子さんの成長に伴い、体重や肺機能が変化するため、薬の量や吸入方法も調整が必要になります。定期的な通院で、治療効果と副作用を確認しながら、最も負担の少ない治療プランへと切り替えていきます。
吸入薬の種類・容量の見直し
学校や部活動に合わせた服薬スケジュール
成長期に応じたフォローアップ
ご家庭で気をつけたいポイント
医師の指示どおりに毎日吸入・服薬を続ける
発作や吸入のタイミングを記録する「喘息日記」を活用
体調の変化を見逃さず、悪化のサインがあれば早めに相談
家庭でできる喘息の予防と生活の工夫
小児喘息の治療で最も大切なのは、薬だけに頼らず、家庭の環境を整えることです。毎日の生活の中で少しずつ工夫を重ねることで、発作の回数や症状の重さを大きく減らすことができます。特に、札幌市のように寒暖差が大きく、空気が乾燥しやすい地域では、家庭でのケアが症状コントロールに直結します。
室内環境を整える(ハウスダスト・ダニ対策)
喘息の発作を引き起こす主な原因の一つが「アレルゲン(刺激物質)」です。特にハウスダストやダニは、家庭の中で気づかないうちに増えてしまいます。こまめな掃除と換気で、アレルゲンの少ない環境を保ちましょう。
- 布団やシーツは週1回以上洗濯し、天日干しまたは乾燥機でしっかり乾燥
- カーペット・ぬいぐるみ・布製ソファなど、ホコリの溜まりやすいものは最小限に
- 掃除機は排気がクリーンなタイプを使用(HEPAフィルター付きなど)
- 加湿器・空気清浄機は、フィルターを定期的に清掃
- 換気は1日2回以上(冬でも短時間でOK)
タバコの煙・においを避ける
受動喫煙は、喘息発作の大きな誘因のひとつです。家庭内での喫煙はもちろん、外出先でもタバコの煙に近づかないよう注意しましょう。
- 家の中・車内での喫煙は絶対に避ける
- 衣類や髪についた煙の残り香(サードハンドスモーク)にも注意
- 家族全員で「禁煙」を意識することが、お子さんの健康を守る第一歩
気温差・乾燥への対策
札幌の冬は気温・湿度の変化が大きく、喘息発作を誘発しやすい季節です。冷たい空気を直接吸い込まないようにし、体を冷やさない工夫をしましょう。
- 寒い日の外出時はマフラーやネックウォーマーで口元を覆う
- 室内は20〜24℃、湿度50〜60%を目安に保つ
- 暖房による乾燥を防ぐため、加湿器を併用する
- 急激な温度差を避け、寝室はやや暖かめに設定
生活リズム・体調管理も大切に
日常の生活リズムも、喘息の安定に関係します。規則正しい生活で体調を整えることで、発作が起きにくくなります。
- 睡眠時間をしっかり確保(年齢に応じて9〜11時間が目安)
- 栄養バランスの良い食事を意識(ビタミン・たんぱく質・鉄分をしっかり)
- 発作がないときは運動OK。息切れが出やすいときは、医師に相談して運動量を調整
- 感染症を防ぐために手洗い・うがい・予防接種を忘れずに
発作を記録
ご家庭での観察が、医師の診断にも大きく役立ちます。咳や吸入のタイミングを簡単にメモするだけでも、次の診察での判断材料になります。
当院の診療について|待ち時間を減らし、安心して受診できる環境づくり
大谷地のびやか子どもクリニックでは、「お子さんとご家族が、できるだけ安心して、スムーズに診療を受けられること」を大切にしています。小児喘息をはじめ、かぜ・発熱・アレルギー・予防接種など、地域の小児科として幅広い診療に対応しています。
待ち時間を減らすための工夫
当院では、来院後の待ち時間をできるだけ短くするために、24時間WEB予約やLINE公式アカウントからの診療予約に対応しています。お仕事や育児で忙しい保護者の方でも、スマートフォンから簡単に予約できる体制を整えています。
小児喘息をはじめとした呼吸器疾患の診療にも対応
小児喘息・アレルギー性鼻炎・気管支炎などの呼吸器症状の診療にも力を入れています。症状の原因や環境を丁寧に確認し、お子さんの年齢やライフスタイルに合わせた治療を行っています。
- 吸入指導や薬の使い方を、保護者の方と一緒に確認
- 発作を起こさないための環境改善アドバイスも実施
- 乳幼児から成長に合わせたフォロー体制
その他の診療内容
- 発熱・咳・鼻水などの一般小児科診療
- アレルギー(食物・花粉・ダニなど)の検査と治療
- 乳幼児健診・予防接種(インフルエンザ・公費ワクチンなど)
- 育児相談・健康相談
当院へのアクセス
大谷地のびやか子どもクリニックは、札幌市厚別区大谷地にあります。
地下鉄東西線「大谷地駅」に直結しており、5番出口から直接ビル内に入っていただけます。悪天候の日でも、濡れることなくスムーズにお越しいただけます。
また、お車でお越しの保護者の方のために、屋上には20台分の駐車場も完備しており、通院に大変便利です。
厚別区大谷地にお住まいの方はもちろん、清田区、白石区、豊平区、江別市、北広島市など、近隣地域からも多くの患者さまにご来院いただいております。札幌市厚別区で小児科をお探しの際は、ぜひ当クリニックをご利用ください。
さいごに
小児喘息は、早く気づいて正しくケアを続けることで、発作を抑えながら元気に日常生活を送ることができます。「夜になると咳が続く」「走ると苦しそう」など、少しでも気になる症状があるときは、我慢せずにご相談ください。
札幌市厚別区の小児科「大谷地のびやか子どもクリニック」は、小児科専門医として、お子さまと保護者の皆さまの不安に寄り添い、丁寧な説明と安全な医療を提供いたします。お子さんの体調で不安なときは、どうぞお気軽にご相談ください。
大谷地のびやか子どもクリニックでは、小児喘息の診察・治療はもちろん、ご家庭でのケアについても丁寧にサポートしています。子どもの喘息についてお困りのことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。